【完走記】美ヶ原トレイル80K
金曜日はお休みを頂き、長野へ。
松本で車を手配していたので、昔の記憶を頼りに、まずはからあげセンターで腹ごしらえ。
これは「信州セット」。あまりの量に、翌朝までお腹が変な感じでした。「レース前日に、からあげは食べすぎるな!」反省です。
会場に着いて、まずはブリーフィング。サクッとした説明なので、あまりイメージも湧かず、漠然と80Kの距離をイメージしておりました。
当日の朝は3時にチェックアウトをして、スタート地点の「ブランシュたかやま」へ。
朝早くから、ギラギラしたランナーが大集合。
一緒に行ったビジネスパートナーさんと完走を誓って握手。気持ちを高めながらも、意外に落ち着いていて、冷静にスタート出来ました。
コースはまずスキー場を登ります。
スタート直後もあって、そこそこ走れて頂上に到着。写真はブレブレですね・・・
夜明け直後、美しい尾根を行きます。
これは野沢温泉の時も感じたのですが、少し空気が薄いので、身体がモヤモヤします。
途中から頭痛信号もあり、前半は体調がよくありませんでした。
A2までは山中を登ったり下ったり。全体的に登り基調なので、既にかなりの体力を使ってしまっています。
A2後の茶臼山も中々の強敵。さらなるダメージを頂きました。
登頂後は尾根を行くのですが、冷たい強風が吹きつけます。
体感的には風速20m位。こんな気候は想定していませんでしたが、結果的にドライレイヤーを来ていた事が吉に。着ていなかったら低体温になっていたかもしれません。
レースは歩行区間を通り中盤へ。和田宿に向けて1000m以上の大滑降です。
かなり深い藪で崖に向けて転んだり、かなりテクニカルな下りでした。
既に相当足を使ってしまいましたが、何とか和田宿に到着です。
まだレースも半分。体調もイマイチで、心が折れそうでしたが、このエイドのお蕎麦にパワーを頂きました。
iPodも装着し、ここからの登りに備えます。
音楽に力を貰い、街中を進みますが、水沢峠の激坂登りで一気に心が折れました。
フラフラになって登り切るも、下りも急で走れません。そんな中、下りが上手いランナーはひょいひょいと下っていきます。どうしたらああやって走れるのでしょう・・・
そして、ここらからまた1000m以上長門牧場に向けてダラダラと林道を登ります。
最初は走っていたのですが、体調が上がってこないので、早歩きに切り替えます。
キロ10分を切れるようにガーミンを見ながら、音楽の力を頼りに黙々と2時間早歩き。
途中、50キロを通過したのですが、7時間40分程度でしたので、比叡山に比べても良いタイム。
「あれ?実は調子いいのか?」とコースも全く違うのに勝手に錯覚。アホで助かりました。
ここで気持ちが切り替わり、牧場に入った頃には売り切れてた足が何故か復活しました。
この辺で、これまでも抜きつ抜かれつしていたランナーさんと少し会話を。UTMFも完走されているそうで明らかにレベルが高そう。
このUTさん(仮称)にレースの最後まで助けて頂くとは、この時は思っていませんでした。
コースは、牧場をグルッと遠回りさせる主催者さんが「ニヤニヤ」微笑んでくれているようなコース。
目の前にエイドが見えてるんですけどね。どんどん離れて行くんです。ドSです。
A5ではうわさのヨーグルトを頂き、後半戦に備えます。大変美味しゅうございました。
次のA6までは、思ったより走れるコースで「あれ?まだ元気なのか?」と錯覚するほど。
途中私設エイドで三ツ矢サイダーを頂き、更に復活。そしてここから最後の爆走が始まりました。
時計をみると、しっかり最後まで走れたら12時間台が狙えそうな状況。
A6の滞在時間も最低限に留めて、前に進みます。
そんな時に、先程のUTさんが前に。つい、「一緒に12時間台狙いませんか?」と声かけをしてしまいました。
嬉しくも、こんな初対面の坊主に同調して頂けて、ここから2人旅が始まりました。
登りでも走れる所はできるだけ走り、走れない登りも気合いの全力投球。ラストの南の耳に登る所は、「この力を最初から出せよ」と自分でも思う位のパワーが出ました。
登り切ると、今日はじめて美ヶ原の絶景が見えて、更にパワーアップ。
ラスト5キロの標識を12時間20分で通過し、12時間台を確信しました。引き続きアドレナリンドバドバです。
最後の下りも走りきり、12時間52分(131位)でフィニッシュ。長い長い80Kの旅が終わりました。
フィニッシュ後には、ずっと引っ張って頂いたUTさんとも握手をして、記念撮影。本当にありがとうございました!
同行のビジネスパートナーさんも無事完走。
レース後は2人で「あの登りはやばい!変態!」とか、トレランあるあるで盛り上がります。足は引きずってるんですけど。
比叡山を完走して、少し過信していたのかもしれまんが、50Kと80Kは全く別物でした。
身体のダメージも比較になりませんし、もう当分ロングはお腹いっぱいな気分です。
でも、トレランを通じた人との出会い、そして大自然の中を走り抜けるのはやっぱり最高。
この疲労感を忘れた頃に、また山を走ってそうですが、まずはゆっくり休んで、また再始動したいと思います。
この2日間お世話になった皆様、改めてありがとうございました。